【前編:ベッカム選手の英語】Cockney(コックニー)訛りが抜けていく場合、Mockney(モックニー)する場合【リスニング】【英語方言】

最終更新: 2018年5月3日

 先日来より、ロンドン東部の方言Cockney(コックニー)について、その特徴やCockneyが聴ける海外ドラマをご紹介しました。FCEなどのケンブリッジ英検のリスニング試験ではイギリスの方言が出てくるので、リスニング対策にもなります。

 今回は、2つの記事に分けてCockneyを巡って話題になったニュースや出来事を取り上げたいと思います前編は、「Cockney(コックニー)が抜けていく場合」についてみていきます。


※Cockneyの特徴についてはこちらに記載しています。

【イギリス英語の方言】Cockney(コックニー)【リスニング対策】 


※後編はこちら

【後編:政治家のMockney】Cockney(コックニー)訛りが抜けていく場合、Mockney(モックニー)する場合【リスニング対策】【イギリス英語の方言】


目次

1.初めに(イギリスでの方言の位置付け)

2.Cockney(コックニー)が抜けていく場合

3.実際はどうなのか検証してみた

4.まとめ


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1.初めに(イギリスでの方言の位置付け)


 イギリスでは地域ごとに様々な方言がありますが、地域の方言を誇りに思っており、多くの人が方言を直して標準的なアクセントに変えたりはしないそうです。時には、標準的な英語を発音するように強制することは差別的な行為であると捉えられることもあるようです。

 もちろん、英語が拙い人には分かりやすいように標準的な発音で話すという場合や、あえて方言を直すなど、その人によって方言の使い方はそれぞれだと思います。


 今回、前後編の2つの記事でご紹介するのは、ロンドン東部の方言であるCockney(コックニー)を巡って、Cockneyの訛りが年々抜けていく場合、かたやCockenyをあえて真似した場合と、方言の扱いが逆方向の2つの場合についてです。ここでは前者のCockneyの訛りが年々抜けていく場合について取り上げます。


 なお、方言との付き合い方は人それぞれ。方言がそのままの人もいるし、変わってくる時もある。ということで、この記事は、どれが正しい・正しくないといった判断を行うものではないことをご了承ください。

 

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2.Cockney(コックニー)が抜けていく場合


 世界的に有名なDavid Beckham(デービット・ベッカム)元サッカー選手。イギリスや欧州、アメリカのサッカーチームで活躍後、2013年に引退。サッカー選手としてだけでなく、ファッションなどでもアイコン的存在として注目されており、日本でも2000年代にベッカム元選手のソフトモヒカンの髪型が流行りましたね。

 私はサッカーも特に興味がなく、あまり何も知らなかったのですが、ベッカム元選手はロンドン北東部の生まれで、Cockneyの訛りが結構あったんだそうです。ところが、マンチェスター大学の研究によると、2007年にアメリカ・ロサンゼルスに移籍して以降、ベッカム元選手はCockneyの特徴が年々減ってきていることが明らかになりました。ベッカム元選手の奥様Victoria Beckhamさんも同様の傾向があったそうです。


 こちらがその記事↓

David and Victoria Beckham 'getting posher', study finds (BBC News, 17 April 2013)


 元々の研究の狙いは、環境の変化が発音にどう影響するのか調べるもので、ベッカム元選手の場合、アメリカに移ったことが挙げられています。Cockneyには、Hisなどはh音が欠落するという特徴があるのですが、記事によるとアメリカ英語の発音だとh音をより多く使うらしく、それがベッカム元選手の発音に影響を及ぼしたようです。(個人的な感想ですが、アメリカ移籍の影響だけでなく上流階級のようになろうとして発音を変えているのではないかという皮肉っぽさも記事の”Posh”という言葉から感じます。)

 大人になっても、社会的地位・所得の変化、地理的要因によって発音は変わりうるという一例ですね。


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3.実際はどうなのか検証してみた


 ベッカム元選手のCockneyの発音の変遷についてみましたが、実際の変化がどうであるのか、YouTube動画から見ていきたいと思います。


 まずは2008年に公開されているインタビュー動画から。ベッカム元選手の親が与えた影響について語っています。



 次に、2015年に公開されているインタビューです。ベッカム元選手が息子とのエピソードを語っています。



 いかがでしょうか?2つのビデオとも字幕がなく、分かりにくくてすみません。しかも、2008年はアメリカに移籍した後で、既に発音の変化が見受けられるかもしれません。

 それでも、2008年と2015年を比べると、記事の指摘する通り、全体的に喋り方が変わっているという印象を受けます。もっとも、2015年のインタビューではHe・Himなどのh音が聞こえるものの、それでもまだh音が欠落している所が時々あるように思いました。特に0:42辺りでベッカム元選手が少し動揺して話しているように見受けられる場面では、h音が聞こえない傾向にあるように感じます。


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4.まとめ

 今回はベッカム元選手の発音を題材に、英語勉強の観点から純粋に英語の発音の違いに注目してみていきました。2008年と2015年のビデオを比べると、標準的な英語の発音に近くなっている2015年のビデオの方が私は分かりやすかったですが、ビデオをご覧になった方はいかがでしたでしょうか?Cockneyを聞き取るのは私にはまだまだ難しいようです…。


 後編では、今回とは逆に 「Mockney(モックニー)する場合」 についてみていきたいと思います。(※「Mockney」とは、Mock(真似る)と Cockney(コックニー)を組み合わせた造語で、Cockney訛りを真似すること。)



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Cockneyに関する記事

【英語方言】Cockney(コックニー)【リスニング】 ←Cockneyの特徴を記載

【海外ドラマ】Cockneyが学べる Call the Midwife【リスニング】【英語方言】 ←Cockneyが聴ける海外ドラマの紹介

【後編:政治家のMockney】Cockney(コックニー)訛りが抜けていく場合、Mockney(モックニー)する場合【リスニング】【英語方言】  ←本記事の後編で、政治家のMockney演説を分析

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